ニワカ映画研究所

映画鑑賞にはまり始めてはや数年、、日々鑑賞した映画をニワカ知識なりにレビューしていくブログです。公開中のものから過去作も!面白い映画を探す参考にしてください。

【得する人、損する人】ウルフ・オブ・ウォールストリート

 

🎥ウルフ・オブ・ウォールストリート

 

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今回は2013年公開、マーティンスコセッシ監督作の

ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビューです。

 

 

天才的株式ブローカーのぶっ飛んだ人生を描く作品です。

私が「ヤバい映画教えて!」と友人に言われると

その内の一つとしてこれを挙げる事も多いのですが

みなさんはご存知でしょうか?

 

 

今日はこの作品の「ヤバさ」をがっつり説明していきます。笑

 

 

 

 


~監督、キャスト等~

 


監督はマーティンスコセッシ

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グッドフェローズ」という伝説的ギャング映画の他様々な作品をのこしている。

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グッドフェローズと同じく、今作も

現在の主人公が過去の自分を語る、という形を取っている。

 

言うなれば前日譚なのであるが

今作は観客に何となくの結末、展開を予想させた上で

オチでそれを超えていく、という気持ちの良さ。

 

更に、シナリオ全体もジェットコースターの様に話が転がっていき

全く飽きさせることがない。

 

 

なんと、この作品約180分、3時間という長尺映画なのだが

それを感じる暇なく見終えることができるだろう。

 


今作の主人公、ジョーダンベルフォード役には

レオナルドディカプリオが。

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これぞまさに、怪演!である。

 


ダークでクレイジーな最高の演技をしています。

後半、父親との電話中にドラッグでぶっ飛んじゃうシーンは

「これマジで演技か、、、」と疑うほど

最高に気持ち悪い演技を披露しています。笑

言葉にならない言葉を吐き

地面を這いつくばるその姿は

正に廃人そのもの。

 

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ディカプリオに王子様的な

スマートで透明感のあるイメージを持っている方は

少々ショックを受けるかもしれません。

 

 

助演にはジョナ・ヒルが。

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もともとコメディー畑の俳優なのだが

演技も高い評価を受けており、

今作ではアカデミー助演男優賞にノミネートされている。

ジョナヒル演じるドニーは

主人公に悪い遊びを教える入り口。

悪の元凶なのだが、何故だか憎めない。

表面はいい奴だが、酒やドラッグが入り始めると

性根の悪さがどんどんと表に出始める。

女性蔑視的、人種差別的な罵詈雑言を

喚き散らすような最低の人物だが

ジョナヒルのコメディー力によって

その嫌味がうまく消されている。

 

クソみたいな人間なのに

クスッと笑えてしまう。

これこそがジョナヒル

パワーなのである。

 

ヒロイン役にはマーゴット・ロビー

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今作の主人公の二番目の妻、ナオミ役を演じる。

このマーゴット・ロビーが妖艶で、セクシーで、

とにかく激エロ。

主人公がこの女にドはまりするのも

わかるわ~となるほど

男なら皆納得だろう。

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〇あらすじ

 

ウォール街の証券会社で働くジョーダンベルフォード。

コカインを常用する優秀な上司に習い

ライセンスを取るも、その証券会社は間もなく倒産してしまう。

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すぐに職探しを始めるジョーダンは

妻の勧めで「株式仲買人」の仕事に就く。

 

株式仲買人とは株式ブローカー、取引代理人、または広く

投資ブローカー等々の業務をひっくるめて言う。

 

株式ブローカー業務、中でも架電の能力がピカイチの

ジョーダンは初日からデカい売り上げを出し、

以降どんどんと頭角を現していく。

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後に、知り合ったドニーとともに

ガレージを借り会社を立ち上げる。

社員として集められたのは

学も無ければ金もない

どうしようもない奴らだった。

「どんなに学が無くても

ノウハウを叩き込めば

誰でもデカい取引が出来るようになる。」

「俺がこいつらを金持ちにしてやる」

この志を基に

社員を鼓舞し教育していくジョーダン。

いつしか会社は一大企業へと成長し

初期からのオリジナルメンバーは

これまでの生活からでは考えられない程

セレブになっていた。

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彼らの営業スタイルは異常だった。

仕事への集中力を高めるために

コカインを常用し

クレイジーなまでに仕事をこなし

目標を達成すれば

社内にバンドやストリッパー、娼婦をよび

酒、ドラッグ、セックス。

狂喜乱舞のパーティー三昧。

その酔いをまたコカインで醒ます。

 

そして社員には洗脳と言っても過言ではない程の

教育を施し、コントロールしていた。

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この仕事、金、性に対する執着は

まるで獣の様であった。

ウォール街のウルフと

ジョーダンは呼ばれるように

なっていた。

 

しかしセレブで華やかな生活も

長くは続かない。

 

ドニーのとある失敗を皮切りに

どんどんと表面化する会社の実態。

 

追い詰められていくジョーダンはどうするのか。

その結末は。

 

〇株式仲買人って?

 

この言葉、あまり馴染みのない人も

多いのではないだろうか。

かく言う私もそこまでなじみのある言葉ではないのだが。

 

優良な株、将来有望な株を紹介し、その取引のうちの

数パーセントを手数料として自らの利益にする。

ざっくり言うとこんな職業である。

 

こういった事業形態のものを紹介業や仲介業

なんて言ったりもするが、

つまり、その仲介者が紹介し、出た売り上げのうちの少量を

その仲介者が得る、というもの。

皆さんの身近にあるものでいえば

バイトルなどの求人情報誌、情報サイト

じゃらんなどの宿泊等観光斡旋会社も

紹介することで利益を得ている。

 

今作でジョーダン達が扱っていた株は大きく分けて

二種類。

優良株と、ペニー株。

優良株は手数料が数パーセントしか入らないが

このペニー株はなんと手数料が50%も入ってくる。

 

このペニー株を売るためにジョーダン達は

まずディズニー、マイクロソフトやファッションハイブランドの優良株を顧客に売り

「確実に顧客に利益のでる株を売る企業だ」という信頼を築く。

そこから顧客に大量のペニー株を

「絶対に勝てる株だ」と言って売りつけ

膨大に入ってくる利益で業績を伸ばしていった。

 

ちなみにこのやり方は犯罪である。

これ以外にもジョーダン達が某企業の株を

独占したり、それで市場を操作したりと

やりたい放題だったので

悲しい末路を辿ったのだが。

 

しかし、このジョーダンベルフォードが今

何をしているのかというと

自身の経験やビジネスにおけるノウハウを商品に

セミナーや講演会、自伝書籍を出すなどしてお金を儲けている。

この映画もこの自伝書籍をもとに製作されたものだ。

 

日本でいうホリエモン橋下徹キングコング西野のような

儲け方をこの人は先にやっている。

 

お金を儲ける仕組みや手段を

自分で作っていける人間こそが

俗にいう「勝ち組」になれるのであろう。

 

〇まとめ

 

この映画でも言及されているが

「結局幸せってなんなんだ」

というのは

もう個人で決定付けるしかないのだ。

お金を儲けて、物質的に豊かになることも

お金がなくとも人として豊かであることも。

 

自分が望む未来へ一直線に進む。

どの未来を選ぶにしても

このエネルギーをもって進むことが

幸せへの第一歩ではないだろうか。

 

ただ、この映画の一番最後に映し出される

セミナーを見に来ている、搾取される側の人間たちの

何とも力のない、気の抜けた表情を見ると

 

例え物質的に豊かにならなくとも

世の中の仕組みやお金の流れ、

自分が搾取されないために

様々なものにアンテナを張っていないと

いけない、という危機感を感じざるを得ない。

 

 

といった感じで今回のレビューは以上です。

実はこの記事、一回全部消えてしまって

もう一回書き直してるんですよね。涙

一回目に書いてた記事の方が

明らかに良かったのでこれを公開するのも

心苦しいのですが…

次に進むためにも意地で完成させました。

 

この映画、超面白いです。

お時間ある方は是非!