ニワカ映画研究所

映画鑑賞にはまり始めてはや数年、、日々鑑賞した映画をニワカ知識なりにレビューしていくブログです。公開中のものから過去作も!面白い映画を探す参考にしてください。

【対話と理解の先に】グリーンブック

🎥グリーンブック

 

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今回はアカデミー賞作品賞を含む3部門を受賞した話題作「グリーンブック」のレビューです!

 

日本では2019年3月に公開されており

その時に鑑賞した記憶を呼び起こしながらレビューします…笑

 

 

 

ロードオブザリングで一躍有名になったウァゴモーテンセン

超人気俳優マハーシャラアリをメインキャストとしている。

 

タイトルの「グリーンブック」とは

当時の黒人旅行者、ドライバー向けの宿やレストラン、ガソリンスタンドなどが記されたガイドブックから来ている。

 


舞台は1962年アメリカ。

 


ナイトクラブの用心棒をしている白人トニーは

自身の働くクラブが改装工事のため閉鎖されてしまう。

 

特別裕福でもないトニーはその間の仕事を探す中で

あるピアニストのツアードライバーの仕事を紹介される。

 

その面接場所に行き、出会った依頼人はドクター・ドン・シャーリーだった。

 

ドンは黒人。アフリカ系アメリカ人である。

 

白人主義で粗暴な性格のトニーは驚き戸惑いつつも

収入のため仕方なくドライバーの仕事を受け入れるのだった。

 


黒人で平和主義的、規律や他者を思いやる事に重きをおくドンと

 

白人で白人主義的、荒々しく他人を顧みない行動をするトニー。

 

彼らはツアーの道中互いの価値観やライフスタイルの違いから衝突を繰り返す。

 


始めはドンを見下していたが

ドンの演奏に感銘を受けたトニー。

 

そしてそんなドンが黒人というだけで

演奏の依頼人や観客から酷い扱いを受けていたり

食事はおろか、宿や夜出歩くことすらも自由にすることのできない世の中に疑問を抱く。

 


ちなみに今作の舞台である1962年アメリカといえば

ジム・クロウ法がまだ施行されていた時期である。

※ジムクロウ法とは黒人の一般公共施設の利用を禁止する人種差別的州法である。

当時はアフリカ系黒人だけでなく

有色人種すべてが対象となっていた。

 


移動の道中や宿での互いの会話を通して

今までドンがどのように生き

どのように差別されてきたかを聞くことで

トニーは自身の価値観が少しづつ変化していく。

 


トニー自身、黒人というだけでバカにしてきた人達が

自分と同じようにそれぞれ個性があり

自分よりも優っている部分もある。

 

尊重されるべき1人なのだ、という事を

同じ白人達の行いを客観的に見る事で初めて気が付くのだ。

 


そしてドンも同じく粗暴で荒々しい、スマートでない人達を見下していた。

しかしまたドンもトニーと対話しお互いを理解することで

違う価値観の人達とも仲良くなることもできるのだと気づく。

 


人種など関係ない。

ただそのコミュニティの在り方によって

互いを知らず、理解することができていないだけなのだ。

 


これは人種だけでなく、日常生活でも言えることだ。

 


人は知らない人や知らない事は怖いと感じる。

だから新しい挑戦も億劫になるし

初めての人はと話すのも緊張する。

対して仲の良くない人の噂話を勝手にしては

その人の本質を見ずに勝手に思い込む。

 


まず必要なのは知ること。

そうすることで自分をアップデートしていくことが出来るのである。

そして他者を知ることが本当の平和へと繋がるのだ。

 

 

 

こういったメッセージをこの映画から受け取る事ができるだろう。

 

 

 

昨今日本では対韓、対中関係の摩擦のニュースがよく耳に入ってくるだろう。

我々がすべきことの答えの一つは

この映画にあるのではないだろうか。

 

 

 

 


という感じで今回のレビューは以上です!

なんだか真面目な感じになってしまいましたが……

見て、面白い!思える映画であることは間違いありません!

実際アカデミー賞とってますからね!笑

超名作で超おすすめです。

お時間ある方は是非……