ニワカ映画研究所

映画鑑賞にはまり始めてはや数年、、日々鑑賞した映画をニワカ知識なりにレビューしていくブログです。公開中のものから過去作も!面白い映画を探す参考にしてください。

【貴方のすぐ傍でも】ツレがうつになりまして

🎥ツレがうつになりまして

 


皆さんいかがお過ごしでしょうか。

ニワカ映画研究所所長です。

 


今回取り上げる作品は

『ツレがうつになりまして』です!

 

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テーマは一見重そうですが

ほっこりとした雰囲気

かつ鬱病について

しっかり描かれている

 

とても良い作品です。

 


今回のレビューは私自身の

実体験に基づく内容も含みますので

少々胃もたれするかもしれません…

 

 

 

それではご覧下さい👇

 

 

 

1.監督

 


監督は佐々部清

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2002年『陽はまた昇る』

で映画デビュー。

 


以降、

2003年『チルソクの夏』

2004年『半落ち』

2006年『カーテンコール』

2007年『夕凪の街桜の国』

などを監督。

 


そして

2011年『ツレがうつになりまして』

を製作。

 


現在は映画製作会社を

設立、運営しているそうです。

 


2.キャスト

 


主演は宮崎あおい

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流石に宮崎あおいは

皆さんご存知ですね。

 

 

 

前にレビューした『舟を編む』や

『NANA』、『少年メリケンサック』

『篤姫』etc…

 

 

 

ドラマや映画に多数出演

されている

実力派人気女優さんです。

 

 

niwaka-eiga-labo.hatenablog.com

 


日本アカデミー賞優秀主演女優賞

を、今作を含む4作品で受賞

 

他多数の受賞暦のある

凄い方なんですよね。

 

 

 

それだけあってその演技力は

超一級品です。

 


作品によって彼女の演じる

キャラクターは

なんというか『』が

がらりと変わります。

 


今作では

 

少々だらしない

でも絵が大好きで

夫も大好きで

 

多くの事を偏見なく

考えることのできる。

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そんなステキな

女性を演じられます。

 

 

 

夫(ツレ)役は堺雅人が。

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ドラマでは

『半沢直樹』シリーズや

『リーガルハイ』シリーズで

お馴染みの俳優です。

 


『半沢直樹』の

「倍返しだ!」

流行語にもなるほど

社会現象にもなりましたね。

 

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映画では

『クライマーズハイ』

『ジェネラルルージュの凱旋』

『ゴールデンスランバー』

『南極料理人』

などなど…

多数の作品に出演しています。

 


『武士の家計簿』

『鍵泥棒のメゾット』

 

では日本アカデミー賞

優秀主演男優賞

受賞しており

他にも多数の受賞暦が。

 

 

 

この間違いない2人

タッグを組んだ作品が

この『ツレがうつになりまして』です。

 


他にも

吹越満、津田寛治、犬塚弘、梅沢富美男

田山涼成、大杉漣、余貴美子etc…

 


日本を代表する俳優達が

勢揃いです。

 


3.あらすじ

 


ハル(宮崎あおい)と

ツレ(堺雅人)は夫婦で

同棲中。

 

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ハルはマイナー雑誌で

連載を持つ漫画家

 


ツレはIT企業に勤め、クレーム対応を

主な仕事としながら

 


家事も仕事もバリバリに

こなす生真面目な夫でした。

 


しかし、激務と過労、ストレスが重なり

遂に鬱病を発祥してしまいます。

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もともとその兆候はありましたが

お互いそれに気付かず、

 


それが表面化した時には手遅れでした。

 

 

 

医者の診断によると

治療には半年〜1年半ほどかかる

とのことでしたが

 


収入面を考えると

仕事を簡単にやめることも出来ず

 


上司にその診断結果を伝えても

 

「忙しいし皆同じ様なものだ」

 

とあしらわれマトモに

取り合ってもらえません。

 

 

 

結局、妻ハルの後押しもあり

会社を辞め、

投薬に頼らない

自宅療養を始めます。

 

 

 

夫婦2人とも鬱病について

理解を深め

治療を進め

次第に症状は軽くなっていきます。

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しかし夫ツレが仕事を辞め

遂に失業保険も切れたため

まともな収入がありません

 


そこで妻ハルは

この自身の生活を基に

本を書くことを思いつくのでした。

 

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4..原作

 


この作品は、エッセイ漫画

『ツレがうつになりまして』

『その後のツレがうつになりまして』

『イグアナの嫁』

が原作となっています。

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売れない漫画家の妻(作者)と

元サラリーマンのツレが

共に送る闘病生活を描く。

 


自殺未遂、症状の改善、

悪化などあらゆる出来事を

 

決して固くない絵のタッチ

表現するという内容。

 


うつ病を「宇宙カゼ」と呼んだり

抑うつ状態の症状が現れている時に

憂鬱をキャッチするアンテナ

頭に現れているという

 

独特の描写などがあります。

 

 

 

この原作同様、映画も

扱うテーマとは裏腹に

 


ほっこりとした雰囲気の中で

日常が描かれています。

 


更に作者の方の鬱症状の

捉え方がキュートで、

内容で胃もたれしないような

作りになっています。

 


しかし、それは鬱病を軽視し

表面のみを見ているではなく

 


しっかりと鬱病を理解

夫を愛し、受け入れる作者の方の

姿勢があってこそのものです。

 


この原作本を出された理由として

収入面でのこともありますが、

 


世の中の鬱病に対する知識の乏しさ、

誤解の多さを実感し

 


鬱病のことをもっと広めたい、と

考えたから

 


というのもあるそうです。

 

この映画で興味を持たれた方は

是非一度この原作本を

手に取ることをオススメします。

 

 

 

5.感想

 


なんだかこの映画を見ていて

ツレが、まるで自分の内面

見ているかのようで

 

ザクりと胸に刺さりました。

 


いつも「死にたい」という

気持ちが胸の何処かにあり

 


他の人にとってはどうでも良い

様な事がトリガーになり

 


衝動的に行動を起こしてしまったり

 


逆に全くの無気力になったり。

 


これが意識的でなく勝手に頭と身体が

そうなり、どうしようにも

コントロールできずに苦しむ

 

 

 

私自身何度も同じ様な経験をしました。

 

 

 

自分は生きていても意味がない

自分は誰からも愛されない

迷惑かけてきてごめん

誰にも迷惑かけずに居なくなるには

どうしたらいいんだろう

 

 

 

何をしてても

誰と話し、笑いあってても

こんな事がグルグルと頭を

駆け巡る日々。

 

 

 

辛い日々でした。

 

 

 

ここから抜け出せたのは

 

まず然るべき機関、病院等に

相談すること。

自分で自分のことを

理解すること。

 


そして周囲の人や家族に

これを理解してもらうことでした。

 

 

 

最初は

 

「ただ甘えてるだけでしょ」

「落ち込むのが趣味」

「悲劇のヒロイン気取るな」

 

なんて言われてきました。

 


僕自身、自分は

病院で診断を受けるまでは

 


マトモに生活できず

社会に順応することすら出来ない

クズ野郎なんだ

 


と思い込んでいました。

 


しかしそれにはちゃんと

理由があったのです。

 

 

 

今作でもツレ(夫)が

 

「原因がわかって少し安心した」

 

と吐露するシーンがあるのですが、

 


私も全く同じ感情を抱きました。

 


形の無いナニカに対する不安が

形が見えるだけで

こんなにも安心するなんて。

 


そして形が見えたことで

漸くそれに対する対策も

できるようになるのです。

 

 

 


これを読む貴方の周りで

似たような状況に

なっている方がいれば

手を貸してあげて下さい。

 


貴方自身も私と同じような

状況に陥ってしまっているのなら

まずは原因を調べる事を

おススメします。

 


世の中には、似たような人は

沢山いて

そんな人達を助けてくれる機関も

沢山あります。

 


私は初めて自分の症状で

病院に行った時、

周りには

 


小学生くらいの子や

お年寄りの方、

 


主婦っぽい人

スーツを着たサラリーマン

墨の入ったいかついお兄さん

 


本当にいろんな人がいて

 


「あぁ、おんなじ事で

悩んでる人って多いんやな」

 

とここで初めて気づきました。

 

 

 

1人じゃない。

 

 

 

こんな自分を、私はずっと

恥ずかしくて情けないと

思ってきて

 


そんの自分を隠すことに

必死になってきましたが

 

 

 

そんな必要は全くありませんでした。

 

 

 

私は私のできる範囲で

ゆっくりと生きていこうと

思います。

 


自分自身を受け入れて

ありのままで生きる。

 


それで十分です。

 

 

 

これまであまりに

理想が高く

完璧主義

生きてきたように思います。

 

 

 

しかし僕は早い段階で

恐らく小学校高学年の頃から

この高い理想、完璧主義と

 


自分の現実との差

苦しんできました。

 

 

 

それが今、20代も半ばにして

漸くそこから

解放されつつあります。

 

 

 

俗に言う、「一般的」な

人生のレールからは

とっくに離れています。

 


そんな私をバカにする人は

周りを見渡せば沢山います。

 


ただ、こんな私を受け入れてくれる人も

沢山いるのです。

 

 

 

それで私は十分なのです。

 

 

 

 


なんだか映画の感想

というよりも

私の内面を晒しただけの

内容でしたが…笑

 

 

 

今は楽しく生きてますよー!笑笑

もちろん波はありますが!笑

 

 

 

 


というわけで、今回は以上です!

書いてて

「やっぱりこれ重たいな〜」

「胃もたれすんな〜」

と思いましたが

 


皆さん大丈夫だったでしょうか。笑

 


世の中こんな人もおるんやな〜

ってことと

 


意外と近くに似たような人はいるってこと

貴方自身もそうなる可能性はあるってこと

 


に気づいていただければ

 


この映画をみる意味、

このレビューを読んでいただく

意味が深まると思います。

 


お時間ある方は是非

『ツレがうつになりまして』

をご鑑賞してみて下さい。

 

ツレがうつになりまして。

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ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

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