ニワカ映画研究所

映画鑑賞にはまり始めてはや数年、、日々鑑賞した映画をニワカ知識なりにレビューしていくブログです。公開中のものから過去作も!面白い映画を探す参考にしてください。

【ハッピーになりたい貴方へ!】天使にラブソングを/SISTER ACT

🎥天使にラブソングを/SISTER ACT

 

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今回は1993年公開、アメリカでは異例のロングヒットを飛ばした名作コメディー、音楽映画「天使にラブソングを」のレビューです!

 


この映画、そういえば小学生の頃音楽の先生が授業中に見せてくれたなぁ〜。

 


ご存知の方も多いであろうこの映画について今日は語ります。

 

 

 

メインキャストはウーピーゴールドバーグ。

この作品をキッカケにウーピーの人気は不動のものとなった。

 

他にも修道院長役にマギースミスが。

 

この名前は知らなくても、ハリーポッターのマグゴナガル先生だと聞くとわかる人もいるのでは?

 

他にも個性的で魅力的なキャストが出演している。

 

 

 

しがないナイトクラブの歌手のデロリス。

 

恋人関係のマフィアのボスはいろいろ与えてくれるものの

本妻のお下がりのものであったりと、ぞんざいな扱いに不満を覚えていた。

 

ある日そのマフィアのボスの殺人現場を目撃してしまい

一転マフィアに命を狙われることとなる。

 


警察はデロリスの保護を目的とし

修道院にシスターとして身を隠すことを提案する。

仕方なくその提案を受け入れるデロリスだったが

シスターとしての生活は彼女には全く合わない。

 

日々の生活にストレスを感じる中

その修道院聖歌隊に入ることとなる。

 

元歌手のデロリス。

その聖歌隊のあまりの酷さに驚くも

遂にその聖歌隊の指揮者となる。

 


そこからデロリスの本領が発揮される。

聖歌隊メンバーのボイストレーニングから

メンタルトレーニング、ポジションの組み直しなどなど…

 


着実に力をつけていく聖歌隊

次第にその聖歌隊は人気になり、聖歌を聞こうと教会へと足を運ぶ人がどんどん増えていく。

 

しかし修道院長は保守的であったため

レベルはあがったものの

曲をアレンジしたり、ダンスも取り入れるデロリスのやり方に反対していた。

 

シスターたちも始めは困惑していたが

歌を通じてデロリスを慕い、絆が生まれていく。

 

 

 

聖歌隊の人気と相まって

遂にはローマ法皇の御前でのショーが決定したが

マフィアに居場所がバレてしまい

連れ去られるデロリス。

 

修道院にもそのことが伝わり

同時にデロリスの身分も明かされてしまう。

皆が戸惑い慌てる中

デロリスを助け出す決断をしたのは修道院長だった。

 


果たしてシスター達はデロリスを助け出し

無事に歌を披露することはできるのだろうか…

 

 

 

 


この映画、本当に見てて幸せになれる。

誰もが根っこに抱える劣等感、自信のなさも

努力とパワーとハッピーで乗り越えられる。

そこには常識の型にはまっている必要はなく

自分が楽しいと思えるやり方をする。

そうすることで幸せになれる。

こんなアドバイスをもらえる映画だ。

 

 

 

コメディー要素もふんだんに含まれており

時折クスッと、また声をあげて笑ってしまうような

シーンが盛りだくさんだ。

キャラクター達も魅力的で惹きつけられる事間違いなし。

 


更にサウンドも素晴らしい。

誰もが一度は耳にしたことがある歌達を

よりポップでショーアップしたアレンジがされており

今の私達が聞いても色褪せない魅力がある。

 

 

 

 


と、今日はこのくらいで!

少し内容は薄めですが……

 


この映画ホントにすきなんですよね〜笑

 


いい映画探してますよって方、

お時間あれば是非……

 

 

 

 

【時をかける黒服】MIB(メンインブラック)3部作

🎥メンインブラック3部作

 

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今回は大人気SFアクション映画「メンインブラック」3部作のレビューです!

 

最近新たに「メンインブラック・インターナショナル」か公開されました!

まだ過去作をご覧になっていない方に

是非このレビューを見て、鑑賞していただきたいと思います。

 

 

 

メンインブラックといえばやはりこの2人。

エージェントK役にトミーリージョーンズ

エージェントJ役にウィルスミス。

 


この2人は映画好きの人でなくてもご存知だろう。

トミーリージョーンズといえばBOSS缶コーヒーのCM。

このCMではトミーリージョーンズは宇宙人役だが、

今作では宇宙人を取り締まるエージェントとして活躍する。

 


ウィルスミスといえば…

最近でいうとアラジンのジーニー役でも話題になったが、

俳優としては世界的に有名な内の1人である。

過去にはラッパーとして活動していたこともあり、多彩な才能を持つ人でもある。

 

 

 

 


ニューヨーク市警の敏腕刑事、ジェームズ。

陽気な性格ながらもあまりの能力の高さに

周りからは煙たがられていた。

 


いつもの如く逃走する犯人を追いかけているとなんとその犯人は宇宙人であった。

同じくその犯人を追っていたエージェントKはジェームズのタフネスに惚れ込み

エージェント組織、メンインブラックにスカウトする。

 


メンインブラックとは宇宙との外交や渡航する宇宙人の管理、宇宙人の犯罪などを取り締まる秘密組織である。

 


ジェームズはその組織の存在、組織が持つ兵器などの技術力に驚き歓喜するも

一人前になるまではまともな銃も持たせてもらえなかった。

彼に与えられたのは、Jというコードネームと

全身黒のスーツ、そして幼児用おもちゃのような小さな対宇宙人用の銃だった。

 


以降シリーズを通してKとJが

宇宙絡みの事件やトラブルに半ば巻き込まれるようにして

捜査し解決していく。

 


地球の平和は彼らの命がけの戦いによって

守られているのである。

 


そして第3作目で遂にKが

若い頃自身が捕まえ幽閉していた凶悪殺人犯によって存在を消されてしまう。

 


Jはとあるマシンを使い過去に戻り

若き日のKとともに、彼を守るため戦う。

 


そこで明かされるKとJの出会いの秘密。

 


詳しい内容は是非3作目通して刮目していただきたい。

 

 

 

 


メンインブラックの魅力の一つは

笑ってしまうようなトンデモ科学力である。

 

謎に近未来的なデザインの兵器は

手のひらサイズのものであっても

簡単に車を吹き飛ばす程の破壊力がある。

 

また彼らメンインブラックの専用車両には

男のロマンと言える理想がドッサリ詰まっている。

 

変形、飛行、粋に収納された兵器。

 

他にも見ていてワクワクする見た目や仕掛けのものが

所狭しと画面を覆い尽くす。

 

更にあの「ピカッ」と光る記憶操作装置ニューラライザー。

これはもう彼らのアイデンティティとも言えるだろう。

 


もう一つの魅力は、宇宙人達のビジュアルである。

 

宇宙人は日頃一般人にはバレないよう擬態して生活をしている。

あまりに巧妙に擬態をしているためまずバレることはなく

むしろ人間のコミュニティの中でその能力を存分に発揮しているものもいる。

 

あのスティーブンスピルバーグ(今作の製作総指揮)やシルヴェスタスタローン、

エルヴィスプレスリー等も宇宙人であり

なんとマイケルジャクソンも宇宙人であるみたいだ。

 

街中にも我々が知らないだけで多くの宇宙人が

生活を営んでおり

その生態は様々である。

 


そしてこの作品最大の魅力は

KとJのバディー感、掛け合いの面白さにある。

 

有能で堅物なKといい加減で感覚的に考えるJ。

この2人の会話に2人の絆や年齢を超えた仲の良さ

 

揚げ足を取り合うも本当にお互いを思いやり行動する様が

見ていて笑えるし、泣けるのだ。

 

 

 

サウンドについてもカッコよくて洒落てて

ファンキーでもう言う事無しなのだが

 

全てのシリーズを通して見て

MIB3の後半のあの展開から

ビルの屋上のJとNYの風景……

 

からの「Empire State of Mind」!!!

 

最高すぎるでしょコレ!!

 

とMIBファンなら感動するはず。

 


実際私はここで号泣してしまった…。笑

 

 

 

この作品、昔からとても好きなんです。

あのロマン溢れる世界観が本当にワクワクするんですよね。

そしてこの作品は3部作通して見て欲しい!

むしろ3作目全て合わせて一つの作品だとと思って欲しいくらいです。

全部見るのには少々時間はかかりますが…

週末にゆっくりとご鑑賞してみてはいかがでしょうか。

食べ物は用意しない方がいいかも……笑

虫が嫌いな人は注意して下さいね。

 

【対話と理解の先に】グリーンブック

🎥グリーンブック

 

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今回はアカデミー賞作品賞を含む3部門を受賞した話題作「グリーンブック」のレビューです!

 

日本では2019年3月に公開されており

その時に鑑賞した記憶を呼び起こしながらレビューします…笑

 

 

 

ロードオブザリングで一躍有名になったウァゴモーテンセン

超人気俳優マハーシャラアリをメインキャストとしている。

 

タイトルの「グリーンブック」とは

当時の黒人旅行者、ドライバー向けの宿やレストラン、ガソリンスタンドなどが記されたガイドブックから来ている。

 


舞台は1962年アメリカ。

 


ナイトクラブの用心棒をしている白人トニーは

自身の働くクラブが改装工事のため閉鎖されてしまう。

 

特別裕福でもないトニーはその間の仕事を探す中で

あるピアニストのツアードライバーの仕事を紹介される。

 

その面接場所に行き、出会った依頼人はドクター・ドン・シャーリーだった。

 

ドンは黒人。アフリカ系アメリカ人である。

 

白人主義で粗暴な性格のトニーは驚き戸惑いつつも

収入のため仕方なくドライバーの仕事を受け入れるのだった。

 


黒人で平和主義的、規律や他者を思いやる事に重きをおくドンと

 

白人で白人主義的、荒々しく他人を顧みない行動をするトニー。

 

彼らはツアーの道中互いの価値観やライフスタイルの違いから衝突を繰り返す。

 


始めはドンを見下していたが

ドンの演奏に感銘を受けたトニー。

 

そしてそんなドンが黒人というだけで

演奏の依頼人や観客から酷い扱いを受けていたり

食事はおろか、宿や夜出歩くことすらも自由にすることのできない世の中に疑問を抱く。

 


ちなみに今作の舞台である1962年アメリカといえば

ジム・クロウ法がまだ施行されていた時期である。

※ジムクロウ法とは黒人の一般公共施設の利用を禁止する人種差別的州法である。

当時はアフリカ系黒人だけでなく

有色人種すべてが対象となっていた。

 


移動の道中や宿での互いの会話を通して

今までドンがどのように生き

どのように差別されてきたかを聞くことで

トニーは自身の価値観が少しづつ変化していく。

 


トニー自身、黒人というだけでバカにしてきた人達が

自分と同じようにそれぞれ個性があり

自分よりも優っている部分もある。

 

尊重されるべき1人なのだ、という事を

同じ白人達の行いを客観的に見る事で初めて気が付くのだ。

 


そしてドンも同じく粗暴で荒々しい、スマートでない人達を見下していた。

しかしまたドンもトニーと対話しお互いを理解することで

違う価値観の人達とも仲良くなることもできるのだと気づく。

 


人種など関係ない。

ただそのコミュニティの在り方によって

互いを知らず、理解することができていないだけなのだ。

 


これは人種だけでなく、日常生活でも言えることだ。

 


人は知らない人や知らない事は怖いと感じる。

だから新しい挑戦も億劫になるし

初めての人はと話すのも緊張する。

対して仲の良くない人の噂話を勝手にしては

その人の本質を見ずに勝手に思い込む。

 


まず必要なのは知ること。

そうすることで自分をアップデートしていくことが出来るのである。

そして他者を知ることが本当の平和へと繋がるのだ。

 

 

 

こういったメッセージをこの映画から受け取る事ができるだろう。

 

 

 

昨今日本では対韓、対中関係の摩擦のニュースがよく耳に入ってくるだろう。

我々がすべきことの答えの一つは

この映画にあるのではないだろうか。

 

 

 

 


という感じで今回のレビューは以上です!

なんだか真面目な感じになってしまいましたが……

見て、面白い!思える映画であることは間違いありません!

実際アカデミー賞とってますからね!笑

超名作で超おすすめです。

お時間ある方は是非……

【新しい自分、本当の自分】SING/シング

🎥SING

 

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今回はユニバーサル、イルミネーションによる3Dアニメーション映画「SING」のレビューです!

 


つい最近USJでもSINGのエリアがオープンし

ますます注目されている作品です!

日本での公開は2017年ですが

地上波での放送もあったためご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

 


劇場支配人のバスター。

かつては栄えた劇場も今は客足も遠のき

諸経費の支払いに追われる毎日。

 


その状況を打開できる

劇場スターを発掘するため

賞金をかけたオーデイションを企画する。

 


ビラには賞金1000ドルと記載する予定が

手違いで賞金10万ドルになってしまう。

 


それを知らないバスターはオーデイション当日

劇場の前の行列にぬか喜びしたのも束の間。

 


誤植に気づいた頃には後の祭り。

 


オーデイション合格者によるショーの練習と並行し

資金集めに奔走する。

 


しかし結局突貫工事で完成させた資金集めの案も失敗に終わり

途方に暮れるバスター。

 

 

 

誰かに頼るのではなく

自分で自分の道を切り開かなければ…。

 

 

 

そう決意した矢先、近くから

魅力的でパワフルで

誰もが惹きつけられる様な素敵な歌声が響いてくる。

 


その声の正体は……

 

 

 

 


と、あらすじはこのくらいで。

ここから先の内容は是非今作をご覧になっていただきたい。

 

 

 

そして今作は是非吹き替え版をおすすめする。

私は普段はもっぱら字幕派であるが

この作品は寧ろ吹き替え版の方がよりパワフルかつエキサイティングに楽しむことができるはずだ。

 


その理由はやはり吹き替え声優のキャスティングにある。

 


アッシュ(ハリネズミ)役に長澤まさみ

グンター(ブタ)役にトレエン斎藤

ロジータ(ブタ)役に坂本真綾

 


そして

マイク(ネズミ)役に山寺宏一

ジョニー(ゴリラ)役にスキマスイッチ大橋卓弥

 


なんとミーナ(ゾウ)役にはMISIAがキャスティングされている。

(ちなみにバスター役はウッチャンナンチャン内村光良。)

 

 

 

このキャスト達の歌のスキルの高さが

この映画の醍醐味であり

作品のレベルを飛躍的に上げている。

 


アッシュについては上映中長澤まさみ

気づいた人は少ないのではないだろうか。

 


恐らくみなさん長澤まさみに歌のイメージはあまり無いと思われるが

今作ではその才能を存分に発揮している。

 


日本語で洋楽ポップスの和訳歌詞を

洋楽らしい雰囲気を出して歌うのは

実は意外と難しい。

 


どうしても歌謡曲のような響きになってしまいがちだが

発声や抑揚の付け方が洋楽ポップスに近いため違和感なく耳に入ってくる。

 


山寺宏一スキマスイッチ大橋卓弥は語るまでもなく

それぞれが個性的でパワフルな歌声を響かせ

見る者を惹きつけ感動させる力がある。

 


特にスキマスイッチ大橋卓弥が歌うエルトンジョンのカバー曲

「I'm still standing」は演じるキャラクターのバックボーンと重なり鳥肌必至だ。

 

 

 

そしてクライマックスに満を持して披露されるMISIAの歌声。

 


こちらも演じている役、ミーナのバックボーンと歌詞が非常にリンクしており

歌い出しの時点で私は感涙させられてしまった。

 


更に最後のハイトーンボイス。

 


これは日本語吹き替え版のみのスペシャルな演出だそうだ。

もうこれで感動しない人がいるなら是非教えていただきたい。

 

 

 

 


長々と説明した通りこの作品は本当に

「歌」が最強なのだと伝えたい。

 

 

 

 


また、今作はもちろん歌だけではない。

そのシナリオも素晴らしい。

 


メインのキャラクターが複数登場するが

それぞれに違った悩みを抱えている。

 


ある人は家庭環境に

 


ある人は自分の見た目に

 


ある人は自分の経済状況に

 


ある人は自分の恋愛に

 


ある人は自分の性格に。

 


見ている誰もが似たような悩みを持っているだろう。

 


そんなキャラクター達が

新しい一歩を、新しい挑戦をすることで

紆余曲折ありながらも自分を認め

周りに認められ、ヒーローになっていく。

 

 

 

自分の殻を破り進むことで

あなたは本当になりたかったあなたになれる。

 

 

 

そんなメッセージを受け取ることのできる作品だ。

 

 

 

自分を認め、他人を尊重し、今自分がやれる事をやる。

 

 

 

これはこの作品が教えてくれる

これが当たり前だけれどもそれが出来ない人達への後押しなのだ。

 


人間生きていれば様々な抑圧があるだろう。

そこを乗り越えられる人もいれば

そうでない人もたくさんいる。

 


そんな人にこの作品をおすすめしたい。

 

 

 

というわけで今回のレビューは以上です!

大好きな作品なだけあって熱が入ってしまいました。笑

老若男女問わず楽しめる映画でもありますし

人生で見た映画で好きな10本挙げろと言われれば

真っ先にこの作品を挙げると思います!

超超超おすすめ映画です。

冷静にみると展開として若干のご都合主義感も

あるものの

アニメーションであるが故にその雑味も上手く消してくれています。

まだご覧になっていない方も

もう見たよって人も

お時間ある方は是非……

 

 

 

 

【CG新時代の幕開け】ライオンキング(2019)

🎥ライオンキング(2019)

 

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今回は、現在絶賛公開中の「ライオンキング(2019)のレビューです!

もちろんIMAX3Dで鑑賞してきました!

1994年公開のアニメ映画「ライオンキング」の

リメイクということですが果たして…

 

 

 

シナリオについては先日レビューした1994年版ライオンキングとほぼ相違なく

純粋にフルCGでのリメイクである。

相違点もリアルな動物を描く上で無理のある表現や展開が

整合性が取れるよう修正されていたりするようなものだった。

原作ファンは安心だろう。

というわけで大まかなシナリオについてはここでは割愛する。

是非先日のレビュー記事もご覧いただきたい。

 

 

 

ディズニー公式が大々的に

「超実写版」

をうたっている。

その通りこの作品の価値はその映像技術にある。

私はこの作品の上映が始まった瞬間

感じたものがある。

 

 

 

3DCGの新時代の幕開け。

 

 

 

観客はまさに今3DCG技術の

時代がかわる瞬間を目の当たりにするだろう。

 


まずは風景描写。

地平線の向こうから朝日が揺らめきながら差し込む様。

熱で空気がねっとりと渦巻く様。

木々や葉の一枚一枚、草の一本一本から土の粒感も。

 


そう、まるで「実写」である。

 


冒頭のネズミが自然を駆け巡るシーンがあるが

その数分で我々には到底理解できない技術を

見せつけられ圧倒的にマウントを取られてしまう。

この時点でもうこの映画には賛美を送らざるを得ない。

 


そして動物のモデリングはもう言葉では語り尽くせない。

レビュアーとして最も言ってはいけない言葉だが…

 


それぞれの動物から毛並みや皮膚の質感だけでなく

骨格や筋肉の動き、血管の巡っている様

息遣いや匂いすらもスクリーンを通して伝わってくる。

動物達の挙動、耳や尻尾の動き

目線の流し方、歩き方、歩く時の脚や肩の動きetc……

 


制作陣が動物に対する研究を恐ろしい程しているのを感じる。

 


また、リアルに描写された動物達であるにもかかわらず

人間的な豊かな感情を読み取ることができる。

1994年版は往年のディズニーらしい表情の作り方であるが

今作はそれとはまたベクトルの違う表情の作り方がなされている。

こんな事も出来るんだ、というディズニーの意地を感じた。

 


これほどまでにハイクオリティな映像体験ができる映画は他にはない。

 


シナリオは1994年版とほぼ変わらないため

ベタな展開ではあるが

映画ファンだと自負する方には

是非この映像技術を体感して欲しい。

 

 

 

と、いうわけで

この映画、超オススメです!

是非IMAX3Dでご覧下さい!

お時間ある方は是非……

 

【本当に大切ことって】ライオンキング シンバズ・プライド

🎥ライオンキング2 シンバズプライド

 

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今回はライオンキングの続編、「ライオンキング2  シンバズプライド」のレビューです!

今回の記事は少々短めですがご了承下さい…。

 

 

 

前作でプライドランドの王となったシンバ。

 

今作では遂に妻ナラとの間に子供が生まれる。

娘のキアラ。

シンバは活発で無邪気で恐れを知らないキアラに

振り回されながら子育てをしていた。

 


そんな中キアラはとある子ライオン、コブと出会う。

キアラとコブは互いに惹かれ合うものの

其々の親によって引き離されてしまう。

 

コブはかつてシンバの父ムファサを殺し

シンバを王国から追放したスカーの息子だったのだ。

 

シンバが王座について以来スカーの一族は王国から追放されており

スカーの妻ジラはシンバを憎み、復讐をするために生きていた。

 


時は流れキアラも大人に。

母親ジラに洗脳的な教育を受け

シンバを殺す密命を帯びたコブ。

 

しかしコブはどうしようもなくキアラに

惹かれてしまう。

遂に2人は駆け落ちを決心した。

だがもし2人が結ばれたとしても何処にも居場所はない。

果たして彼らはお互いが望む幸せを手にすることができるのだろうか。

 


今作もやはりミュージカル映画としての質の高さは注目すべき点だ。

アニメであるからこそできるミュージカル的かつドラッギーな演出。

この演出の説得力の強さは

これまでディズニーの培ってきた技術を

存分に発揮した結果である。

 


そして前作は「ハムレット」にインスパイアを受けて制作されているが

今作は「ロミオとジュリエット」にインスパイアされた作品である。

 


結ばれてはいけない運命の2人の恋物語

 


話の軸はベタではあるのものの

オチのつけ方はディズニーらしいものになっている。

 

 

 

前作のインパクトは超えられないが

作品としてのレベルはとても高いので

大人でも楽しめる映画だと思います!

お時間ある方は是非……

 

【狂気の果てに】セッション/Whiplash

🎥セッション/Whiplash

 

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今回は2014年公開の「セッション/Whiplash」のレビューです!

レビューサイトでは軒並み高得点で

アカデミー賞を3部門も受賞している名作映画。

あの「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼルが監督、脚本を手掛けており

チェック済の方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

主演のアンドリュー役にマイルズ・テラー

鬼教師フレッチャー役にJ・K・シモンズがキャスティングされている。

 

J・K・シモンズは今作でアカデミー賞助演男優賞を受賞しており

その怪演ぶりは見る者を魅力で釘付けにする。

 

マイルズミラーも役を演じるにあたって

長期間ドラムの練習を積み重ね

実際に演奏をしている。

 

時折手に血を滲ませながら練習するシーンがあるが

それはメイクではなく本物の血が滲んでいるようだ。

それだけでなく、ドラムに病的なまでに取り憑かれ鬼気迫る勢いで演奏する姿は

何者にも代え難く説得力が感じられる。

 


19歳のアンドリューはバディ・リッチ(ジャズドラマー、ドラムの神的存在)に憧れる

音楽学校の学生。

 

教室で夜な夜な練習をしていると

学校の最高指導者と名高いテレンスフレッチャーが入ってくる。

 

後にアンドリューはフレッチャーの受け持つ

上位クラスのバンドチームに引き抜かれる。

 

そのチームはレベルは高いものの

フレッチャーのエゴと傲慢に満ち溢れた空間であった。

 

フレッチャーは一流のミュージシャンを輩出するのに取り憑かれ

要求するレベルの演奏ができない生徒に対し

人格否定や侮辱を含めた罵声や怒号も厭わない狂気の鬼指導者だったのだ。

 


アンドリューにもその狂気の矛先が向けられるものの

彼は必死にそこに食らいついていった。

 

文字通り「血のにじむ」ような練習。

 

狡い手も使いながらも正式メンバーの座を

勝ち取ったアンドリューだったが

ある事件をきっかけに彼の人生は一気に転落してしまうのだ。

 


そしてその事件を機に世間に明らかになる

フレッチャーの暴力や暴言の数々。

ジャズに取り憑かれた彼らは一体どこに向かうのか。

 


偉大なジャズマンになるために。

 


狂気。

しかし、だからこそ人は惹かれるのかもしれない。

 

 

 

超オススメ映画です。

スマホの画面で見たとしても

驚くほどエネルギッシュな映画です。

お時間ある方は是非……。